えこひいき日記
2001年1月28日のえこひいき日記
2001.01.28
基本的にこのホームページは「スタジオK主宰者としての芳野香」(その中に「アレクサンダー教師としての芳野」というI.Dも含まれる)が製作者なので、日記のコーナーでも、基本的に、そのポジションの範囲に文責が帰着することしか公開しない方針でいる。(ほんとか?!)
そんなことを言いながら、直に仕事に関係するはなしばっかりしててもカタイので、関係ないことも書いてしまう。
「無国籍料理」と銘打ったお店の料理って、私の経験では70%以上いまいちなのだが、なぜなんだろーか。食材が悪いとは思わないし、素材の一つ一つは悪くないんだけれど…。
関係ない話しをしているようで、ちょっと仕事に絡む話しに戻っちゃうのだが、平安女子短大で教えているとき、私のクラスのテーマはいわば「個性論」だった。「個性」というと、最初は「他と違っているところ」を思い浮かべやすいのだが、では「他との違い」=「個性」か、というと「?」になってくる。「違い」も「個性」だけれども、そこか他者とも通じるものがなければ「個」が「個」として成立しなくなる、ある種矛盾した面が同時に存在している。(このあたりのことに関しては、「これまでのこと」の中にそのうちアップします)
ひょっとしたら「無国籍料理」のにもおんなじことが言えて、「違い」として光るものと同時に、ベースメントとして通底するものがなければバランスとしてよくないんじゃないかと思う。「違い」のほうが目に派手だから、インパクトがあって、そちらに気をとられがちになるんだけれどね。
そんなことをいいつつ、私はときどきいんちき料理を作って楽しんでいる。定番になっているのは「いんちきトム・ヤン・クン」。ほんとはエビが入らないと「クン」じゃないんですが、このいんちきバージョンには、鶏のひき肉にしょうがと香菜(コリアンダーの葉)のみじん切りを混ぜて作った肉団子と、春雨と、豆腐をいれる。スープは、キューブで売っている「トム・ヤム・スープの素」を使う。レモングラスを少し入れて作るとぐっと風味が増す。ごはんに合いますので、お試しあれ。
あと、最近のヒットは「いんちき北京ダック」。これは私のオリジナルではなくて『ケンタロウのおかずの王様』に載っていたレシピ。「いんちき」なんて呼んでは失礼、レシピ名は「北京ダック風?生春巻き」となっています。春巻きの生の皮を使って、鶏のささみを茹でたのを北京ダックでも使うテンメンジャンのソースでいただく。生の春巻きの皮を使うというアイデアに感心して、作ってみたが、手早くできて、おかずにもおつまみにもなりまする。お試しあれ。