えこひいき日記
2003年5月27日のえこひいき日記
2003.05.27
昨日の、東北を中心とした広域の地震には驚いた。大きな地震だったが、比較的被害が少なかった事は幸いといえるだろうか。仙台には私のパートナーもいるので心配したのだが、全然無事であった。やれやれ。
ちょうど地震があったとき、実はこちらでもちょっと変なことがあった。地震が会ったと思われるほぼ同時刻、ふと見上げると事務所の中にあるペンダントタイプの照明が一つだけ、風も振動もないのに振り子のようにゆらゆら揺れていたのである。窓は開いていたが、窓の側の観葉植物の葉は全く動きもせず、風が吹いている様子はない。例えば階上の人がその照明の真上で飛び跳ねるなどすれば揺れは起こるかもしれないが、なんの音もしないし、振動もない。変だなあ・・・と思いながら、テレビをつけてみたら、速報で地震の情報が入ってきたのだった。
この現象について物理的な説明がつけられるとすれば、「共鳴現象」くらいしか私には思いつけない。それも、その照明の揺れの原因が地震と関係しているという前提に基づいてだが。「共鳴現象」というのは、よく音叉などを使って説明されることが多いが、固有振動数が近い音叉を並べて一方を鳴らすともう一方も触れもしないのに音を出し始める、というやつである。物質の持つ固有振動数が近しい場合、外部からの刺激(空気を伝わる振動)を受けてもう一方の物質も固有振動を起こすというものである。東北での自身の周波数がなぜかうちの照明機具の固有振動数と合致した、と考えるならば起こらんことではない。しかし、率直に言って不思議である。私は比較的「不思議なこと」には慣れているんだが、しかしひとりでぶらぶら揺れている照明を見上げる、というのは変な気分なものである。
さて、京都アートセンターで「BRIDGE」のワークが昨日から始まった。私のクラスは再来週なのだが、今朝はそのクラスの一つの見学に行ってみた。講師として初参加の私だが、この「BRIDGE」という企画はうまくいけばほかに例を見ない非常にユニークで素敵なプログラムになると思っている。そういう個人的な期待もあって、今回できる限りクラスを見学させていただき、参加者の様子などを見ておきたいと思ったのだ。朝から熱心にレッスンを受けておられる参加者の人たちを見ると、やはり「いいなあ」「かわいいなあ」などと思ってしまう。それに応えられるクラスをしたいな、と思う。
実際にはワークショップが始まって、参加者の顔ぶれを見てみないと具体的にどのようなことが出来るかはわからないのだが、今回はいろいろ実験的なことをしてみようと思っている。そんなふうにプランニングしている時期が実は一番楽しいのかもしれない。ダンスのワークショップというと、いろいろ身体的に動くことをすることが多いが、私のクラスはそれだけにあらず。ビジュアル・センスや推理力なども動員して、「創造すること」を楽しんでもらえる手がかりになるようなクラスにしたいなあ・・・と思っているので、お楽しみに。