えこひいき日記
銀座
2004.07.28
あほのように忙しい日々が続き、この10日間くらいの間に3日徹夜する羽目になってしまった。普段、眠らないと気分も悪いし機嫌も悪くなるので睡眠時間は確保するようにしているのだが(というか、そうせずにはいられないのだが)異例のことである。でもなんとか一段落、かな。
先日は徹夜明けで東京に行った。打ち合わせなどの仕事もあったのだが、私のメインは歌舞伎鑑賞である。東京の歌舞伎座で『桜姫東文章』を観た。これは実際に上演されることがあったら絶対に観たい作品だったので(上演されること自体、かなり奇跡的だと思っていたし)迷わずチケットを取った。ただ、話題の公演だけにチケット入手は難航し、その結果「昼の部」と「夜の部」を続けて観るという、強行的観劇になった。歌舞伎座のほぼ10時間居たことになる。さすがに疲れたが、『桜姫東文章』はすっごく面白かった!あんな昼メロもサスペンス劇場も真っ青になりそうな、展開の速い、それでいて人物の描き方が魅力的(かなりパラノイアックではあるが)な作品はそうそうない。鶴屋南北は何を思ってあんな脚本を書いたものか、すごいものである。また、歌舞伎座の中の売店は京都の南座よりも、大阪の松竹座よりもいっぱいお店があって、楽しい。焼きたての鯛焼(「めでたい焼」という、紅白の小さなお餅が入った鯛焼なのだ)なども売っているので、幕間にあつあつを食べて喜んでいた。
最近の私は東京に行くと銀座に宿をとることが多い。今回も歌舞伎座が銀座であることもあって、銀座に泊まった。東京のホテルはどこも高くてしょーもない(ごめんごめん)ビジネスホテルでも1泊1万円くらいしちゃうが、同じお値段でも銀座界隈なら素敵なホテルも多い。東京はどこに行っても人が多いし、銀座も例外ではないのだが、それでも渋谷や新宿よりずっと落ち着く。レトロなビルもあるし、ギャラリーや画廊も多いし、気になるお店も軒を連ねているし、歩いていてなかなか楽しい場所である。
帰って来てからだったが、某雑誌が銀座特集をしていたので思わず買ってしまった。自分の知っているお店も紹介されていたが「え、このお店が(さっき歩いていたところの)こんな近くにあったの?」などという発見もあり、早くも「今度行ったらここに行こう」などと考えてしまうのであった。