えこひいき日記
2001年3月23日のえこひいき日記
2001.03.23
21日に福岡での仕事を終えたときはもうぐったりで、駅でお土産を選ぶ体力もなく、ずぶずぶと新幹線の席に沈みこみ、そのまま新大阪のアナウンスがあるまでノンストップで眠りつづけた。しんどい仕事は疲れるけれど、楽しい仕事だって体力的にはきっちり消耗する。
22日は若干の事務仕事、そしてダンスのリハーサル見舞いなどをしつつ、体力の温存と回復を図った。
そして今日は直島(香川県の、瀬戸内海の小島)に移動である。ベネッセ・ハウスという、美術館+宿泊施設に行くのである。純粋に娯楽。仕事抜きの移動は久々である。わくわく。
お目当てのものは数々あるが、幾つかだけあげるとすれば、まずベネッセの建物の設計。設計は安藤忠雄氏。個人的に、無関係ではないご縁があるのだが、それを全く無視しても、彼の設計は魅力的である。
ベネッセ・ハウスという、宿泊施設でありながら美術館、美術館でありながら宿泊施設という場所自体が魅力的である。つまり、その気になれば早朝だろうが真夜中だろうが作品を見ることができるのである。考えただけでわくわくする。
またここでは「家プロジェクト」という、島内のベネッセ・ハウス以外の場所(民家)にも作品の設置も行っていて、それもお目当ての一つ。昨年、東京オペラ・シティ・ギャラリーで作品を観て大いに気に入ってしまった(2回も観に行っちゃった)宮島達夫の作品もその中にある。ジェームズ・タレルの作品もある。
ともかく、書き出せば枚挙に暇がないのであるが、それらを全部書き連ねても仕方ないし、私なりに衝撃的な体験もあったのだが、どこがどうでどんなふうによかった、と書くのも、これからいってみようと思っている人には興ざめだろうから、このあたりの話は後日、あたまが少しさめてから書くことにする。
宿泊施設にはテレビがない。そのことがちっともさびしくない。普段、部屋に帰ってきて反射的にリモコンのスイッチを押してしまう、あのしぐさは何なんだろう、と思ってしまうくらい。本がどんどん読め、頭に入ってくるのが判る。新鮮。テレビを常設しない、という判断をしたホテルに敬意を表したい。