えこひいき日記

2001年5月17日のえこひいき日記

2001.05.17

この間の日曜は、日本舞踊の名取りである母が出演する舞台があり、楽屋と劇場入り口にはたくさんの花が届けられていた。持ち帰れないような量だったので、私にも花輪一個分の花をくれた。「花輪一個分」と書くとコンパクトだが、私が持っている「花をいけられるもの」(花瓶だけじゃ足りないので、ピッチャーやコップなども使った)を総動員してやっと収るくらいの量。しかしゴージャスな気分である。ふっふ。

私は植物がそばにないと、居場所として落ち着かない。そのことに気がついたのは東京で仕事をしているときだった。長丁場の出張の場合はウィークリーマンションに宿泊し、仕事のためだけの仕事場に通うスタイルになる。当然といえば当然だし、仕事をするのに物質的な不足はないのだが、内容は「餌」と「食事」ほど違う。こちらの精神状態と経済状態に若干の余裕がある場合、「食事」を「餌」にされることは耐えがたい苦痛になる。少なくとも私の場合、そうなんである。

んで、どうしたかというと、具体的には仕事場の事務所の人に断って自腹で鉢植えを購入した。ウィークリーマンションの卓上には花を飾った。私にとって花とか植物がどうしてそうなのか、よくわからないのだが、あるとないのとでは大違いなのである。

たくさんの花に囲まれていると、いつもよりいろんなことが感じられるような気がする。こまやかな空気のにおい、お茶の味、光、音楽。
それでブルーマウンテンのコーヒー豆とCDを買っちゃったよ。散財だけど、でも楽しい。

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