えこひいき日記

2005年1月5日のえこひいき日記

2005.01.05

新年となりました。酉年でございます。今年も良い一年になりますように。

年末から書きたいことはいっぱいあったのだが、あっという間に日が過ぎてしまった。微妙に波乱万丈なのである。年末にはストレスで高熱を出して倒れ何キロか体重を減らした。年始には実家の風邪をもらってしまってまた寝込んだ。寝ていると、あっという間に一日が終わる。仕事をしていてもあっという間なのだが、「寝る」という唯一のことをしていてもあっという間に日が過ぎる。これが同じ24時間だなんて、とても不思議な感じがする。どちらの方が長く感じるのだろう。どちらの方が短く感じるのだろう。どちらの方が豊かなんだろう。
ずっとぐったり寝ていたりすると、焦ることもあるのだが今回はそういうことがなかった。すこし寝て具合がよくなると部屋の模様替えなどしてしまった。
じっと部屋に寝ていると、おもしろいもので、普段は忙しさにかまけてあんなこともこんなこともしそびれていることに気がつくのである。発熱した目で眺める自分の部屋の風景は不思議だ。よく知っている場所なのに、知らない場所のような気がする。現に、普段の目線では目にとまっていないところが発見されるのだ。大掃除のときにも気がつかなかったようなことに気がつくのである。やはりものごとは、単に慣れ染むだけではなく、きちんとその場に身を置いてみることをすべきだな、と思ったりする。考えて見れば自分の部屋とはいえ、普段のその部屋の使い方といえばその日の夜と次の日の朝までの「通過点」のようなものだったかもしれない。日常とは誰にしてもそうしたものなのかもしれないが、それがそういうもののままだったなら、すっとそのままなんだなと思う。私は、ときどきは「そう」ではなくなりたい。その方法が何も風邪でなくてもよいとは思うが、仮にその方法しか私に許されていないというならば、それでもいい。何度でも風邪をひこう。風邪を生きてみようと思う。そうしたら自分が「いきている」ということがなんなのか、ちょっとは分かるかもしれないから。
たかが風邪とはいえ、その症状はシリアスに辛い。仮にこの症状がこのまま一生続くとしたら、それはたまらなく煩わしいなと思う。だから一刻も早く治って欲しいとその間中思っている。でも「治る」というのは(「風邪以前の」もとの状態に戻りたい)もとのということではないことに気がついて、自分でも不思議だなと思う。私にとって「治る」とはどういう状態のことなのだろう。そんなことを思っていると、まあ、すくなくとも「風邪」のセンターラインから抜け出すことかな、と、もう一人の自分からつっこみがはいる。
まあそんな感じの新年であった。

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