えこひいき日記

2018年6月19日のえこひいき日記

2018.06.19

昨日は大きな地震が大阪を中心にあった。
今日も影響はあり、交通機関をはじめ、ライフラインに影響が出ている地域もある。昨日から不断で復旧に当たってくださっている方々の尽力に心から感謝。目に見えやすい部分も、見えにくい部分にも、人の思いと力がある。ありがとう。
また、お見舞いの連絡をくださった方々、改めて御礼申し上げます。お心、感謝いたしております。

私の自宅と事務所のある京都も大きく揺れた。幸い、被害はなかった。エレベーターも止まらず(京都市内でもエレベーターが停止したところもある。業者さんもあちこちでひっぱりだこで、交通渋滞などもあり、復旧は深夜になったところもあるらしいが)、ライフラインも大丈夫。Twitterにもつぶやいたが、自宅の壁面を覆いつくす天井ツッパリ式の本棚から物が落ちることもなく、固定していない神棚のお札やお皿が落ちることもなく(風で落ちてきたり、ちょっとした接触で落下することもあるのに)、大きな揺れに驚愕した以外はとにかく無事であった。
ただ電話が通じにくくなっていたので、事務所に電話で連絡をくださった方は通じなかったと思う。私も家族に電話で連絡を取ろうとしたが通じず。メールの方が連絡が取れた。

地震が起こったとき、うちの猫の反応は2匹それぞれ。
アビシニアンで男の子の楽(がく)は、部屋の中心に走りこんできて、どこに行ったらいいのかとパニック!カリカリの入った皿をひっくり返した。地震発生時、私は部屋のほぼ中央に座っていたので、私に向かって走ってきたのかもしれない。「驚き」ではあるが「怯え」というより「興奮」と「警戒」。
キジ猫の女の子・ひめはというと、「消えた」。
揺れが収まって、見当たらないひめを呼んだが返事なし。普段はよくしゃべる猫で、名前を呼ぶと必ずといっていいほど返事をしてくれるのだが、返事なし。
どういうこと?でも室内には居るはず…と、そんなに広くもない部屋の中を何周もして探す飼い主。
そんなことをしていると、私の呼ぶ声に対し、かそけき「にゃ」という声が!ひめは家具の隙間に隠れていた。よくそんなところに入れたね!というような隙間。
まだ怖いのか、こちらを見て、出てこようとするが動きはおずおずとしている。辛抱強く待ち、全身が出てきたところで捕まえて、抱っこして「無事でよかった、大丈夫だよ」と呼びかけると落ち着いてきてくれた。
地震から1時間ほどすると2匹とも落ち着いてきた。
彼らが落ち着いたのを確認して、私は事務所に向かった。

事務所もまた、背の高い家具が多く、振動や衝撃の影響を受けそうなものはたくさんある。
しかし行ってみると、棚から落ちているものは一つもなく、扉が鏡になっている書棚の扉がいくつか開いているくらい。書棚の上の植木鉢が落下していたら…という「最悪予想」をしていたのだが、無事だった。
あと、壁に立てかけていた大きな版画の額が傾いていたくらい。幸いなことに、額の前に物が置いてあったことと、傾くと天井に接触する角度になったのが幸いし、落下はなかった。落下していたらガラスがあるから大変だったと思う。
水道とかトイレの水の流れなどをチェックし、大丈夫だとわかってから、その日に予定されていたレッスンのあるクライアントさんに連絡を取り始めた。遠方からいらっしゃる方も多く、この日のレッスンは全部キャンセル。
次の日からのレッスンも、近畿圏以外からいらっしゃる方もいたので、調整。
そんなことをしていたら夕方になった。

帰宅して私がしたことは、突っ張る家具のねじを締めなおすことだった。
うちにあるキャットタワー2台は天井ツッパリ式。地震の際も倒壊はせず、ぐらつきも感じなかったが、チェックしてみると少しねじが緩んでいる。やはり毎日猫が使っているからなー。振動でだんだんゆるむんだろうなー。
そして書棚もチェック。唯一小物が落ちてきた書棚があったのだが、その棚だけ耐震対策(書棚の下にちょっとしたプレートを噛ませ、書棚が壁の方にもたれかかるような傾斜を作る)をしておらず、かつツッパリねじの片方だけが緩んでいた。落ちてきた小物には、ジェル状の固定シールを使うことにした。

電気もガスも使えて、調理もできる。お風呂にはいれる。余震があって眩暈みたいな感じもあるが、猫たちも落ち着いている。ありがたい。
ありがたい。日常。
こういうコトに触れると、日常を日常たらしめるために、どんなに、どんなふうにエネルギーが使われているのかを実感する。ひとはどうしようもなく差異に敏感だから、定常化したものを「なにもない」と表現してしまいがちだが、実はみっちり「ある」。
どうしようもなく変わっていくのもまた「日常」なのだが、私は「ここ」が好きなんだなあ、と改めて思ったりした夜だった。

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