えこひいき日記
2001年3月29日のえこひいき日記
2001.03.29
ここのところ自分で石けんを作ったり化粧水を作ったりしている話はこれまでにも「日記」に書いてきたが、今度はバスソルトを作ってみた。例によって『お風呂の愉しみ』のレシピによる。
大雑把に工程を説明すると、濃い目のハーブ茶(ローズやラベンダーやジュニパーベリー。いずれも食用のものを使用)を海塩のあら塩に少しずつかけながら混ぜ、その水分を電子レンジで飛ばし、この作業を数回繰り返してベースが完成。そこにエッセンシャルオイルを加えて混ぜ、全体を馴染ませる。
最初、レシピどおりの時間、塩をレンジにかけたら電圧が違うのか、塩を焦がしてしまい、慌てた。その後少し学習し、様子を見ながらこまめに混ぜるようにすると、きれいに出来上がった。
J.P.トゥーサンの小説で『浴室』というのがあったが、私はお風呂とトイレという空間は大好きで、「済ます」という感覚より「暮らす」感覚でおつきあいしたい、と思っている。事務所ではそうはいかないが、自室ではお風呂でもトイレでも本を読んだりするし、トイレにはちょっとした本棚がある。家族には「あんな狭い部屋に住んでいて、居間にも本棚があるのに、何でわざわざここで本を読むのだ」と言われたりしたが、まあおおむね放っておいてくれるので、ありがたい。他人様に強いておすすめするつもりもないが、個人的には結構大切なことなのである。とはいえ、滞在時間は長くはないので長編大作本ではなく、雑誌とか、短編集とか、辞典的なもの、しかも既に読破済みのものがこの本棚には並んでいる。自室の照明は全体的にいわゆる間接照明なのだが、トイレの照明もそう。上から下に下りてくるただ明るいだけの光は、特にこの空間には必要ないと思っている。お風呂も朝のシャワーは明るくするが、夜はろうそくの明かりでお風呂に入ったりする。一つだけろうそくをともしてゆらゆらする光を眺めるのもよいが、小さなろうそくを並べてみるのもまた楽しい。特にゆっくりとお風呂に入りたい夜は、CDを選び、すこしぬるめにお湯を張り、入浴剤を選び、浴室に湯気が充分満たされてからお風呂に入る。あんまり長湯をするとばてちゃうんだが、時間の長さより、とにかく充分ゆったりできるかがポイントかもしれない。
作ったものは「すぐ!」試したい私なんで、早速自分で作ったローズのバスソルトを試した。すこーくよい!と思う。塩はからだを温める作用があるが、ほんとにほかほかになる。特に春めいてきたものの花冷えのするこの季節のお風呂にはもってこいかもしれない。また、薔薇の香りもすばらしい(本のレシピにはないのだが、実はブレンドするエッセンシャルオイルの中に本物のローズ・オイルを数滴忍ばせたのだ。ローズ・オイルはとても高価で、2.5mlで6千円から1万5千円もする。瓶をひっくり返した日には、顔がムンクの『叫び』になりそうだ)。薔薇のアロマには精神を高揚させる作用があるといわれるが、まさにそのとおり!という感じでとてもハッピーな気分になれる。夜にもよいが、元気の足りない朝にもよいと思う。
これらバスソルトや石けんは、タンクセッションに来た方にも好みで使ってもらえるようにしようと、現在準備中である。
また石けん同様、「スタジオK」でバスソルトも気まぐれに販売するかもしれないのでお楽しみに。