えこひいき日記

2001年5月16日のえこひいき日記

2001.05.16

毎日さまざまなことがあり、「お、日記のねたになるかな」などということも数限りなくあるのだが、まとまらないままに次々と時を過ごしていると、こうして約1週間ほどの空いてしまうのですね。

最近、国会がおもしろい。政治を興味深く思ったことは、人生初めての経験かもしれない。まがいなりにもぜーきん払ってるし、国会の運営費だってそのぜーきんから成立しているんだろうから、もっと「わたくしごと」と思ってもよさそうなものだったのだが、どうしようもなくそう思えなかった。どうしようもなく「違う人種」であるところの「国会議員(政治家)」という人たちの「ワールド」、という感じだった。

アメリカに住んでいたときに、友人(イタリア系アメリカ人だったかな)に「君はいつも話題豊富なのに、政治の話だけはしないね」と言われたことがあった。そのときは「政治」が自分の「話題(ねた)」に入ることすら考えになかったので、ただただぽかーんとその友人の顔を見てしまった。

彼らにとって政治が身近な「わたくしごと」であるのには、それなりのわけがある。選挙制度と税制だ。

アメリカにだって党派や派閥はあるが、大統領は国会議員や主力党派が選出するのではなく、国民の直接投票による。否が応でも身近なんである。もちろん、この制度にはいいことばかりではなく、お金や時間がかかりすぎる面もあるのだが(この間の大統領選挙はその最たる例かもしれない)、人種や習慣が異なった人たちが国を作っているのだから、こういうときくらいたっぷりお金と時間をかけて「お祭り」しないと国としての連帯感を得るチャンスがないかもしれないから、ちょうどいいのかもしれない。
逆にいえば、日本では、大雑把には、人種と国籍が一致しているので、「ひとつ」になどならなくても「わかるよね」みたいな感覚があるのかもしれない(まぼろしなんだけどね)。だから「おだいかんさま」任せでも、淡白でいられるのかもしれない。
そして税金の払方だが、アメリカの人は大抵自分で確定申告をする。会社がやってくれる、なんてところはほとんどない。その時期になると友人たちはこぞって領収書をかき集め、書類を作成していた。(まるで今の私のようやね)保険制度も(これも良し悪しはあるが。健康保険制度の光と影については「ER」などをみるとイメージ湧くかもしれません)、国民保険制度なんてないから、自分で保険会社と契約し、お金を支払っている。なんでもないようだけれど、こういう作業は「自分の収入から税金という名の国家の設備費を払っているのね」という感覚を感覚させてくれる。

私は外国人の学生だったので、「この国で収入を得てはなりません」ということになっていたのでアメリカで、申告をした経験はない。でも、日本に帰ってきてからだって、そんなに「私の税金」みたいな感覚を持ったことはなかった(今年の確定申告だってそうだったもん)。
でも、最近の国会中継とか、ニュースには、わくわくする。なんだろ。何が違うんだろ。何が面白いんだろ。「わたくしごと」じゃなかったつもりでもどっかで関心があったのかな。
まだ具体的には何が変わったわけでもないのだけれど、変わりそうな予感って、どきどきするものなのかな。

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