えこひいき日記

2001年10月22日のえこひいき日記

2001.10.22

2日前の土曜日の仕事が終わってから、なんだか体中の骨が数ミリづつずれてしまったような違和感を覚えた。何でこんなに疲れやすいんだろう…と思っていたら、それは発熱であったようだ(今から考えれば)。いつも私が風邪をひくときは、必ず喉か鼻に来て、めったに発熱などしないせいと、体はしんどいが元気だったせいもあって、「それ」が「高熱」であることにまったく気がつかなかった。うかつ、うかつ。自分が熱を出しているのに気がついたのは、昨日の日曜日、美術館の中であった。体の節々が痛み、髪の毛を触っても痛みを覚えるので、さすが変だと思って、つれの人間に額を触ってもらうと熱かったのである。それでもきっちり龍門石窟の仏像を見て、帰ってきてしまった。

今朝になっても熱は下がらなかったので、6年ぶりくらいに内科に行った。高熱と喉の腫れがあるので肺炎だといけないということで、念のためレントゲンを撮影した。肺はきれいなものだった。「耳鼻咽喉科に行ったほうが治りが早いですよ」」とのことで、そのまま紹介された耳鼻科に行くことになった。基本的にボーっとしているので言われるがままであった。その内科に行くためにタクシーに乗ったときも、近道をしようとした運転手さんが道を間違えて迷ってしまい脱出するまでにしばしの時間を要したのだったが、だるーい体の身にはどーでもよいことであった。「どーでもいい」などと思う自分の反応をして、「あ、これはあかんわ」と自分で思った。耳鼻科では、これほど喉が腫れているのに痛みがない(と私が言う)ことをいぶかしがられ、高熱があることを同情され、「過労」と診断された。なるほどねー、と思った。過労は風邪を呼びやすいが、過労は風邪とは違う。風邪は基本的に体の問題だが、過労は、要するに「やりたいこと」と「(物理的に)やれること」のアンバランスから起こる。とはいえ、過労も放っておくと「もう、なにがどーでもいい」ような感じになっちゃうし、ある意味、風邪よりたちが悪くなる。いかんいかん。というわけで、15年ぶりくらいに点滴をうってもらった。点滴には3本分の注射液が加えられ、点滴している間に何度も「気分悪くないですか」「痛くないですか」と医師や看護婦さんに聞いてもらい、なんだかほっとしてきた。そして5日分・5種類の薬をもらって事務所に戻ってきた。

点滴を受けながら、いつもながら(点滴や注射のことを考えるときいつも思う)「人間の体の中に物質を直接入れてしまおうなんて、だれが、いつ、最初に思いついたんだろう」などと考えていた。左のひじの内側から入った液体が肩のあたりに流れてくるのがわかる。不思議な感触。

点滴のおかげでずいぶん元気になってしまったが、ここで調子に乗ってはいかんのだろうなあ。

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