えこひいき日記

2002年4月25日のえこひいき日記

2002.04.25

2日ぐらい前から、自分のからだが「みずたまり」になってしまったような、まるで水を含んだウェットスーツを着たまま歩いているような、実に気持ちわるーい感覚に襲われ、自分の運動不足が限界に達したことを自覚した。この数ヶ月、ほんとに外に出ず、レッスン(業務ね)とデスクワークばかりだったからな。

ということで、昨日バレエのレッスンに行ってきた。実に半年ぶりくらいではある。しかも半年前にもたしか4ヶ月ぶりくらいに1度レッスンをさせてもらっただけなので、実にふとどきなレッスン態度である。好きにさせてくださっている先生および生徒の皆さんに感謝である。ありがたくも申し訳なく、末席を汚す。だが私にとってはとっても楽しい時間であった。「自分のからだのことだけ」考えていればよいというのは、すごーくに楽しい。このところ、どこか曖昧だった一つ一つの骨や筋肉が自分のもとに帰ってくるような感じがする。本当にこの半年「運動」と名のつくことは一切やっていなかったので、もっとへばるかと思ったが、思ったよりはへばらず、自分の「からだ」を確かめるためだけにレッスンをした。おずおずとだが、自分の意思を自分の筋肉に伝え、それで動きのニュアンスを「ああかな、こうかな」と試す作業はほんとに楽しい。おかげ様で、筋肉痛にもならず、今日の体調は絶好調である。脚の裏の筋肉の一本一本まで意識の視界に入るようだ。わっはっは。(ハイになっている私)

しかし私のような不届き者と違って、毎日(いや、毎日でなくても)きちんとレッスンをしているダンサーの方々は「えらい!」と思う。地道で真摯な姿はやはり美しい。「私も頑張らなくちゃ」と素直に思える。
バレエ・クラスの中には私のレッスンでお会いしたことのある方もいらっしゃるので、ひょっとしたら私がバレエ・クラスに姿をあらわすと私が「「からだの使い方」的に批評的な目で自分を見ているのではないか」と緊張される方もいるようだが、私は全くそんなつもりはない(し、そんな余裕もないぞ)。私は、ダンサーを批評するために「からだの使い方」なんか、使いたくない。確かに私が筋肉痛一つ起こさずレッスンすることが可能なのは、自分の「からだ」の処し方を心得ているからであろうとは思う。しかしそれをして万能というわけではないし、積み重ねでしか生まれてこないものの方がはるかに多いと思っている。その積み重ねを、できるだけ楽しく行える手立てとして、地道な情熱や真摯さが生きる一つの方法として、「からだの使い方」という概念を使えるなら嬉しいと思っているだけだ。

来週もレッスンにいけるといいなー。

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