えこひいき日記
2002年12月1日のえこひいき日記
2002.12.01
ついに今日から師走である。ほんとに今年は早かった。
ところで、電池式で使う極小型の泡立て機を買ってしまった。これの用途は、カフェラテとかカプチーノとか、カフェ・マキアートに使うミルク・フォームと呼ばれる「ミルクの泡」を作るというものである。これまで、「温めたミルクを叩く」方式で泡を作る器具は見たことがあったのだが、こいつは格段に楽である。極少量のミルクや生クリームがすばやくきれいに泡立つので、ほんの1、2杯だけキャラメル・マキアートを作りたいときなど、とっても便利だ。これからの季節、チョコレート(飲むやつ)やココアを作るときにも便利そうだ。あんまり画期的に面白かったので、書いてしまうのだ。
じつは私「おうちでカフェ」みたいなキャッチフレーズの「おしゃれ生活のススメ」ってあんまり好きではない。「おしゃれする」ための「おしゃれ」って、あんまり好きではないのだ。私は根がゴーマニストなので、自分の快適さが一番大事なんである。
以前、ある女性が打ちの事務所のインテリアを気に入ってくださって「きれいに飾っておられますね」とおっしゃったことがある。(以前にも「日記」に書いたように思う)本人は全く何の悪気もなく、ほめてくださったのだが、私は印象的な違和感を覚えた。この女性の中で何の矛盾もなく結びついている「きれいにする」ことと「飾る」ことの関係が、私の中にはなかったからである。私の中に「快適さ」と「装飾」が結びつきは、あんまりない。私の中では「快適さ」とは「機能」であり、そういう意味の「美しさ」を擁するもののようである。
だから「おしゃれ」(みため?)のために行動をするということが、私にはとんとない。「おしゃれ」は「機能」や「簡便さ」を兼ね備えていなくてはならない(私の中では)。手間を厭わず「おしゃれ」な生活をされる方を尊敬しつつ、申し訳ないが「したくない苦労だわ」と思っていたと告白してしまおう。
だからいわゆるカフェ・ブームが訪れ、おしゃれ雑貨のお店?に家庭用?カフェグッズ(テイクアウト用のふたつきカップまで売ってあった)が並び始めたときには「ひょえー、これ、いつ、だれが使うの?」と本気で思った。一人暮らしという生活パターンだからでもあるが、いくらエスプレッソ好きでも毎日大量に飲むわけでもなし、大きなエスプレッソ&カプチーノ・マシーンはちょっとかさばりすぎだし、いちいちお掃除するのも邪魔くさい。ちょっとだけフォームド・ミルクを作るのもめんどくさい。事務所の近くには天下の「Sバックス・カフェ」などもあるし、キャラメル・マキアートが飲みたくなればテイクアウトすればよいわ、と思ってきた。
しかしながら、この泡だて器はなかなかよい。普段はストレートでコーヒーを飲むのだが、ミルクの泡にキャラメル・シロップを乗せたコーヒーは、ちょっとゆっくり味わって飲む。片目で書類の文字を追いながらすするコーヒーも、カフェイン的には覚醒物質だろうけれども、ちょっと手を休めて丁寧のコーヒーを入れ、ミルクを泡立て、1杯のコーヒーを飲む間は「コーヒーを味わうこと」に専念することが、物質的効果以上に「気分転換」させてくれるような気がした。
という、泡だて器でるんるんな今日この頃であった。