えこひいき日記
2003年10月18日のえこひいき日記
2003.10.18
英語の原稿を書く。もともと英語なんか大きらいなのだが、私の書き下ろしが「日本語で初の日本人公認教師による書下ろし」ということもあって、ACAT(アメリカ・ニューヨークにあるアレクサンダー教師養成機関)のニューズレターに寄稿して欲しい、と頼まれたのだ。引き受けたはものの、えーごでものごとを発想できる状況ではないので、脳が多少なりとも英語になるまで時間がかかってしまった。先日、語学をインテリジェンスのレベルでしか考えない人に会ってしまったが(そういう人もひょっとしたら少なくないのかもしれないが)、語学は知性や教養だけの問題ではない。何より思考の問題なのである。私は現在全く英語の語順で物事を発想する状況になっていないので、まず日本語で何を書きたいのかを考えて、その日本語を英文和訳風の日本語に翻訳し、それを参考にしながら英語の文章を考えるという、ややこしい手順を踏むのである。日本語で発想した文章をいきなり英語にすると、非常に不自然な感じがしてしまう。所詮、私は外国人なので「自然な」英語での表現など発想し得ないのかもしれないが、しかし自分の思考を裏切る置き換えは極力避けたいので、こういうやり方になってしまう。
あらかた目鼻がつく頃には、まるで使っていない筋肉をいきなり使ったスポーツ選手のように、脳の特殊な部分が筋肉痛になったような気がする。すごく疲れて、すごく眠くなる。
それはそうと、最近の私の新しいお気に入りといえば「豆乳メーカー」である。買ってしまったのである。
私はもともと豆腐が好きである。1丁くらいは一人で一度に食べてしまう。何が食べたいのかわからなくなったときは豆腐を買う、というくらい、豆腐は好きだ。梅干と同じくらい、なくなると困る食品かもしれない。そんな流れから、以前から時折豆乳を買ってきてにがりを混ぜ、熱々のおぼろ豆腐のようなものを作って食べたり、豆乳に生麩や野菜を入れて豆乳鍋にしたりと、豆腐・豆乳料理を作ったりしていた。そんなこんなで、そんなに豆腐を買うんだったら、いつでも好きなときに作れる体制にしてみるか・・・という考えに至ってしまったのである。
一晩水につけた大豆を「豆乳メーカー」にかけると、熱々の豆乳とおからが約20分ほどで出来上がる。できたてのおからは水分たっぷりだが、甘味があってなかなかおいしい。豆乳も、なかなかいける気がする。1回に作れる豆乳(約1.3リットル)で1個しか豆腐が作れないので、改めて「豆腐って、すっごく豆乳を使うんだ・・」などと思ったりした。
最初に豆腐を作ったときは、できるだけカジュアルにやってみようと思い、大豆はスーパーで買える減農薬大豆、にがりは「豆乳メーカー」のおまけでついてきたもの、水は水道水を炭ろ過しただけのものを使ってみた。豆乳ににがり液を混ぜる混ぜ方がポイントなので、これがうまくできた状態なのか疑問だが、まずまずな木綿豆腐が出来上がった。市販のものとやはり違う。硬い・・というのとは違うのだが、より密度がある感じで、でも水分を含みやすい感じ。絹ごしって、どうやって作るんだろう・・・とさらなる興味がわく。そして今度は「気を使った」豆腐を制作してみて、どう違うか試すつもりである。500ミリリットルで1500円もする天然にがりも購入した。水は、何がいいか検討中である。
豆乳を作る大豆は、2銘柄を試してみた。「気を使わない」豆腐製作でも使用した良心的にスーパーで買える減農薬大豆と、通販でとり寄せたとあるブランド大豆(無農薬)である。恐ろしいことだが、ブランド無農薬大豆は、炭ろ過しただけの水道水を使っただけでも、明らかに豆乳がおいしい。これで「気を使った」豆腐を作ってみるのが楽しみである。