えこひいき日記
2006年1月7日のえこひいき日記
2006.01.07
あけましておめでとうございます。お年賀状を下さった皆様、ありがとうございます。こちらは不調法者にて年賀状を失礼しておりますが、この場を借りて御礼申し上げます。
「スタジオK」では昨日より仕事始め。私は12月30日の夜から1月4日までまるまる寝て過ごした。発熱したからである。風邪、過労である。
みるみるうちに39度まで上った熱で、着込んでも寒くて仕方なかったり、体の彼方此方が痛く、またこわばりも生じて、ちょっと後手にものを取ろうとしただけで広背筋がつりそうになったりするし、咳で腹筋は痛くなるし、食べられないし、そういう意味では散々でもあったのだが、どこか安心して風邪をしていた次第である。入れ替わり立ち代り妙な悪夢系の夢をみたが、それもあんまり尾を引かなかった。自分の中では「厄落とし」みたいな感じで捕らえていたせいかもしれない。今は妙にさっぱりした気分である。
ともあれ、仕事が終わって寝込み、起きたらすぐ仕事始めという感じで、不思議な気分である。
風邪をひくたびに、人間にとって「1度」の体温変化はやはりたいへんなことなんだなあ、と思う。
例えば料理や石鹸を作っているときには「たかが1度の違いじゃん」と思ったりすることがある。温度計を突っ込んだチョコレートや油の鍋をにらみながら、じりじりと「あと1度」温度が上ったり、あるいは下がったりするのを待っている時間を「じれったい」と感じることが度々ある。「じれったい」という感情を抱いた自分を肯定すべく「1度くらい違っても、味に大差なんじゃないか」などと思ってみようとしたりする。厳密に実験をしたことがあるわけではないので正確にはいえないが、家庭料理の域で考える場合「1度の違い」は確かに「大差ではない違い」の範囲に納まるように思う。
しかし同じ「1℃」の差でも、それが人体に起こるのか、鍋の中の油でおこるのかではかなり差がある。「1℃」の変化は、例えば地球温暖化問題になを伝えるニュースでも聞くことがある。「平均気温が1度上った」とか「海面温度が1度上った」などという文言を聞くわけだが、変化はたかが(同じ)1℃でも、地球の大気や海水などというものすごい体積のものが1℃温まるには信じられないくらいエネルギーが必要なわけで、そう思うと地球温暖化の問題の深刻さがちょっとリアルになるような気がする。
なーんてことを考えつつ始まった新年なのでした。うぬぬ。