えこひいき日記
2011年11月21日のえこひいき日記
2011.11.21
18日に敦賀の気比中学で講演、一日置いて(その日は普通に京都で仕事)、クライアントを見てから東京、その夜のうちに夜行バスで帰ってくる、ということをした。出不精気味の私にしては強行スケジュールである。そしてその足ですぐに仕事なんだよね。
気比中学には昨年もお邪魔した。そのときは「教員・PTAのご父兄向け」の話ということだったのだが、興味を持ってくれた陸上や野球部員(中学生)が「参加したい」と言ってくれて、しかしそうすると私としては一体誰に向けた話をしよう・・・とわたわたしている中でも妙な盛り上がりを見せ、時間を大幅にオーバーしてその会は終わった。
で、今年はどどんと「中学生向け」ということになり、全校生徒の前でお話をすることになった。恐ろしいことに、ほとんど準備もせず、あがりもしない私。
でも「話したいこと」はあった。
それがちゃんと伝わったのか、伝えられたのかは、わからない。この先一生わかりえないことかもしれない。例えばアンケートをとるなどすれば、それなりの言葉は返ってくるかもしれないが、私が知りたいことはそういうこととは少し違うような気がする。でも伝わっていたらいいな、と願う。何らかのかたちで。
私が伝えたかったこと。
一言で端的にいうと「常識を書き換えることを恐れるな」である。
中学は激動の時代だ。中学の3年間と高校の3年間では全く違う。体格も、考え方も、どんどん成長して変わる。変わる自分に感覚が追いつかない。言葉が追いつかない。そういうもどかしさを感じる時代でもあると思う。
その変化を主観でとらえれば「以前平気で出来ていたことができなくなった」「誉められなくなった」「こんなことが気になって悩むようになった」「よくなくなった」「下手になった」と感じることもあるのではと思う。
でも、違う。それは「悪化」ではなくて「変化」なのだ。自分の「普通」がどんどん前進しているのだ。「今の自分」に合うやり方への書き換えを、恐れないでくれ。
その「やり方」の見極め方の一つとして、例えば、アレクサンダー・テクニックなんてものがある。だが大事なのはメソッドではない。それに触れる自分自身のほうだ。
よくもわるくも諸行無常。「ずっとこのまま」なんてことは「ない」。だからいろんな自分の可能性に、期せずして出会うこともある。よかったらそういうことを恐れずに、楽しんでほしい。
・・・そんなことを。
とはいえ、帰ってくるといろいろ反省しちゃうんだけどね。別の例を出したほうがわかりやすかったかなあ、とか、自分の感覚では「あざとい」と思ってしまうけれどもっと端的なポイントを作った話し方をもっとしたほうがわかりやすかったかな、とか。
でも学生さんがみんな聞いていてくれて、楽しかった。