えこひいき日記

2014年10月4日のえこひいき日記

2014.10.04

やれやれ、お久しぶりの「日記」更新です。

更新が久しぶりになってしまったのは、まあ、「忙しかったから」なんだが、夏くらいの時期はある仕事のことで思いのほか気落ちしてしまい「仕事辞めたい」「どうやってやめようか」みたいなことばかり考えてしまっていた。
現実的に考えれば「その仕事」だけを「辞め」ればいいだけの話で、仮に辞めるためにそこそこの労力を費やすことになったとしても、費やして悪くない労だと思う。でもその時は疲労と悲観が自分を覆っていて、その労を「とてつもなくて捻出できないくらい」に感じさせていたと思う。
そんなことを言いながらも、日々の個人レッスンは普段通りやっていて、それぞれのレッスンについては普段通りのだったと思うし、いつもの仕事に絶望感を感じた記憶はない。でも、暗雲のような疲労感と悲観は去らず、気分も体調もぐずぐずしていた。

まあ、そういうのを「調子が悪い」「元気がない(でない)」というのだし、心地は悪いが特別な異常というものでもない。でも嫌なものではある。

浮上のきっかけを思い返して改めて思うのは「身体は世界に向けられたアンテナであり、送信機だ」ということだ。気分がすぐれない時は身体のメンテナンスを入念にやるに限る。
私の場合、それは「なんちゃってアーユルヴェーダ」と「トレーニング化したリハビリ」だった。

アーユルヴェーダも厳密に行えば奥深い世界だ。私が行ったのは、その奥深きアーユルヴェーダの体系の中から今の生活に取り入れやすいところをほんの少し取り入れさせていただいた程度なので、あくまで「なんちゃって」レベル。でもとても効果的だった。
私が行ったのは、朝の舌磨き・歯磨き、お白湯を飲むこと、オイルうがいと簡易なマッサージ(アヴィヤンガ)である。こうした朝の行いは、本当は夜明け前に起きて始めるのは良いらしいが、私はいつもの起床時間からさせてもらっている。
お白湯は電気ポットで沸かしたものではなく、鍋かやかんにお水を入れて沸騰してからさらに10分ほど沸騰させ続けて作る。うがいとマッサージのオイルはあらかじめ太白ごま油を100度に熱して冷ましたものを使う、などやや準備の手間はかかる。でもまあ、10分かかるお白湯作りとて、その支度をしながらほかのことを進めればいいわけだし、なによりお白湯は美味しく感じられ、お水をいただくよりも内臓がゆっくり温まって起きだす感じがする。お白湯を飲んでいるだけでうっすら汗をかきだす日もあった。
ごま油を使ったうがいも、始める前は「べたべたしないかな」「油のにおいは大丈夫かな」など思ったが、実行してみるとさらりと肌になじむし匂いも気にならない。最初に頭頂から足先までマッサージした時の感覚は印象的で、まずマッサージによって柔らかく身体が温まった感覚があった後、すーっとほぐれて静まるような感じがし、そのあとに「ふふっ」と笑いたくなるような軽い興奮を伴うような覚醒感が訪れた。そこまでドラマティックな変化があったのは初日だけだったが、その後も体が冷えなくなった感じがする。ひざの手術以降、どうしても左は血行が悪くなりがちなのだが(膝関節が痛いのではなく、切った皮膚の組織が痛い)、天気が悪くても冷えやそれによる痛みなどは感じなくなった。
また、食欲が安定し、内臓脂肪の数値が下がったのもこれらの影響かもしれない。普段私が感じる食欲の中には「本当にお腹がすいた」「栄養・エネルギー、プリーズ!」という食欲と、「気分を変えたい・晴らしたい」「(本当は、カロリーじゃない、別のエネルギーを)チャージしたい・満たしたい」みたいなものから生まれる食欲があるような気がする。後者はなかなか厄介で、このことにわが胃袋を使うのはあまり心地よいものではなかったりする。でも手っ取り早いんだよねー、とりあえず食べることでとりあえずの気晴らしするの。
だがお白湯飲みとマッサージを始めてから明らかにこれが減って、気分が晴れてきた。というか、気分が落ちなくなった。
また、私は朝と晩に体重測定をするのだが、タニタ君(うちの体組成計の愛称)によれば、内臓脂肪の数値が下がった。この数値は例えば、晩御飯を食べすぎたり、水分を取りすぎたりした状態で測ると増えていることが多いのだが、自分では「今日はよく食べたねー」という状態で測ってもあまり変動しなくなった。

そしてリハビリ。
7月くらいからトレーニング専門の理学療法士さんに担当が変わり、メニューがうんとハードになった。メニューは徐々に増え続け、現在やっているメニューはバランスワークをワンセット10回を3種類、左大腿部の強化とバランスワーク3種類、ジャンプ6種類、ウェイトトレーニングをワンセット20回から30回のを4種類程度を織り交ぜて。週に1回程度がっつり1時間ほど動いている。病院には着替えを持っていってトイレで着替える。でないと、汗だくになってしまうのだ。
ふと、「これってリハビリ?ここまでやる?」と思ったりせんでもないのだが、もう最近では面白くなってきてしまった。「とりあえず既定のセット数をこなす」ではなくて「オールメニューをコンプリートでこなす(例えば、バランスワークを一回もフォームを崩さずやり遂げる、みたいな)」という謎の目標(要求?)に向かって励んでいる。
おかげさまで、これだけのメニューをやっても、筋肉痛になったことは一度もない。ウェイトトレーニングのウェイトを上げたり、トレーニングを加えたりするたびに理学療法士さんから「これってあとから筋肉痛になりそうな感じがしますか?」と聞かれたりするのだが「いいえ」と答えると「でしょうね」と返される。相手から見ても、なんかそういう感じらしい。ありがたいことに「フォームと姿勢が完璧」ともお褒めいただく。手前味噌だが、トレーニングのターゲットと、自分の今のからだの状況がある程度分かるのは仕事(アレクサンダー・テクニック)のおかげだろう。じっくり上げていかなくてはならない筋力もあるが、ものの1分で筋力がついてバランスとかみ合う筋トレもある。割と効率のいいリハビリになっていると思う。
「きつい」と思う動きの超え方、攻略法が見えてくるのは、単純だが快感だ。まさか自分が筋トレに「やりがい」を感じるとは思ってもいなかった。療法士さんにも言われたが、私は「関節の可動域が大きいので、これを安定運用するには少し多めに筋力を付けておいたほうがいい」タイプ。そのことはわかってはいたが、特に激しく動く必要性もなくなっていたこともあって、正面から取り組んでは来なかった。でも今回、筋トレに取り組んでみて「あ、ここがこうなるのか」「このくらいの筋力のほうが総合的なパフォーマンスがこう変わるんだ」ということがわかり、面白い。筋肉が量的にも回復し(タニタ君もそういっている)たおかげでもある。

元気になった身体から見える世界は、明るい。
問題が解決したわけではないが、立ち向かっていけそうな気がする。苦しすぎずに。

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