えこひいき日記

2003年6月27日のえこひいき日記

2003.06.27

やっと今朝、新刊『アレクサンダー・テクニックの使い方』が事務所に届いた。早くから注文をしてくださっていた方々、お待たせして申し訳ありませんでした。

自分だけで本を書くのは初めてだったので、本が届いてその箱を開けるとき、私はどういう気持ちになるんだろうか・・・と思っていたのだが、意外と冷静だった。
ぱらぱらと読んでみて「お、やっぱり書いたことが書いてある」と思い、なんだか不思議な気持ちがしたり、妙に安心したりした。しかし同時に客観的に「おお、やはり330ページを超える本はでかいな」と思ったりもした。表紙の素材を「和紙っぽく、つるつるしない素材で」と指定したこともあって、本の重みは手におさまる感じだし、アレクサンダー関係の本では初の「縦書き」にしてもらったし、割と読みやすく読んでもらえるのではないかと思う。客観的にそんなことを思いながらも、手は動き続けて、さてさて発送を進めなければ・・・というのが、私の心に去来した最初のことであった。
そうして自分の心に去来したものを受け止めてみて、私の中ではこの本は既に「過去」になっていることを感じた。当然といえば当然なのだが。文章自体は、書き終えたときに書き終わっているのだから、当然もう「終わっている」ことなのだが、本当にそうなのだな、と感じられたのは今日の日を迎えてであったような気がする。この本に関する私の出来る作業は終わったのだ。もちろん、これを読んだ方からのレスポンスなどが今後あるだろうが、私に出来ることはそれを「待つ」こと、「来たレスポンスを受ける」ことだけであって、自分からできることはもう何もない。これで心置きなく次の原稿のことを考えられる。自分に対する発破やプレッシャーではなく、「次!」と思うことができて、なんとなくすっきりした。
そんな風に思っているところへ、担当の編集さんから電話がやってきた。「また次の本ですね」と言われて、すっきりと「はい」と言えた。1週間とか10日前だったら同じことを言われても「はぃ・・・(そんなこと言われても、まだ全然やってないんですぅ。すみませんー)」という感じだっただろう。

ところで水曜日から「休み」は終わり、再びクライアントさんをみる日々に戻ったのだが、割と快適に仕事をしている。休んでいるのは心地よかったので「仕事に戻るのがやーになったらどうしよう」と思っていたのだが、仕事は仕事で楽しい。そのように思えることも、幸せなことだ。

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